マークされた先輩のところへ行こうとした時、とっさに相手にマークされた。 周りを見渡しても全員がマークされていて、勇大先輩のところへ行ける人は誰もいなかった。 でも、これは俺達にとってもチャンスだ。 これで俺達のうち誰か一人でもマークから抜ければ、相手だって一気に調子が狂うはずだ。 ただ、“隙”がない。 どうする、どうする…… ドクドクと心臓が脈打つ。 落ち着け、相手が見せた隙を狙って相手を抜く。 そうしたら、あのルートを通って…… 動きながら俺は名一杯頭をフル回転させた。