「俺けっこう下調べしてきててさ」
「下調べ…?」
「そ。これ好きでしょ?」
と言ってだされたのはチケット
私が大好きなオペラのチケット
「嘘。それとれなかった」
「それがとれちゃったんです俺には」
「…お金のちから?ですか?」
「まさか、電話つないで頑張りましたけど」
「うそ」
「おかげで社長業しろって遥に怒られたよね」
本気?
だってそれ本当にとりずらいチケットのはず
「まぁ一般人の俺がとったチケットなんで席はあまりいいものではないと思うけど」
ちょっとむっとする彼
「それ私誘ってくれてるんですよね」
「もちろん、行かないって答えは受け付けてないです」
「それ行くって言わないとダメってことですよね」
「そうなるね」
「私でいいんですか相手」
「誰のために苦労したと思ってんですか」
「…ちょっと、待ってください。今、本当に、ついてけてない」
なんで!?
ドキドキしてるの??
おかしいでしょ。
会ったばっかりだよ
たしかに強引に押されてるけど
おかしいでしょ。
普通じゃないでしょ。
「玲奈、行くよね?」
あ、玲奈になった
「はい」
どうしてあなたは
そんなに嬉しそうに
笑うんですか?
そんな顔みたら
こっちまで照れるっつていうか
「よかった、貰ってくれなかったら俺まじでへこむ」
レオの素の部分を垣間見た
私の心臓は最高潮に達しました。

