新さんとの出会いはそんな感じ
あれからすぐに私も言われた通り新さんに仕事を運んだ。
初めはなれなかった呼び方もしっくりきた。
ていうか新さんが言っていたおとりだった。
普段かかわることのない社員と秘書が話すものだから松井さんや堀川さんではおかしい。
社員である新さんは普段から派手に遊ぶ社員をしているようです。
なのに女子社員から人気。
よくわからないわ。
私のことを玲奈ちゃんと呼ぶ理由はそこにあるみたい。
とりまきのひとりのように装えってことなのよね。
社長の姿になったときの彼は私をそんな風には扱わない。
本当に秘書として接するだけ。
公私しっかりわけてるんだなぁと感心する。
社長業は原田さんが表で動いて
裏で新さんがしっかりこなすっていうすごいことになっている。
はじめに新さんが言ったように
私は私の仕事をしているだけで
特別なことは何もしていない。
それでも会社は成り立っている。
こんな変なシステムになっているのに。
だからあんなに意気込んだ仕事だったけど私にとって何も支障はなかった。
「意外とすごい方なのね」
はじめのこの人大丈夫?という考え取り下げます。ね

