社長室を後にしてから
息子さんが近寄ってきた。
「玲奈さんだったよね?俺ずっと下の開発部で働いているので、もし用があるときは呼んでもらって構わないんだけど」
「はい」
「名前でお願いできるかな?一応ここの社員みんな知らないんだ俺が社長の息子だってこと。ま、噂はあるみたいだけど?それ知ってる?」
なんか、真面目キャラかと思えば
結構おしゃべりな方???
「お名前といいますと新さんでよかったですか?」
「悪いね」
「わかりました。もしよろしければ携帯の番号とメールアドレス等を教えてもらえますと事前に打ち合わせができて効率がいいのですが」
「あぁそうだね。これ、俺の名刺なんだけど、大丈夫かな?」
息子さんはスーツから名刺を取り出した。
「社長代理用の名刺…?」
「まぁね、ここの会社以外ではちゃんと代理としていろいろやってんだよね俺」
この人
こっちが素なのかな?
「たくさんお願いして悪いんだけど、俺君のこと玲奈ちゃんって呼んでいい?」
軽
「え」
「いや玲奈さんとかだと社内で呼び合うのに変だろう?俺一応こんな感じのキャラで通しているからさ、その方がバレないし」
「わ、わかりました」
「じゃ」
「あ、の」
ちょっと混乱していて呼び止めたら
「迷惑かけるつもりないからさ、あんまり深く考えないで玲奈ちゃんは普通にしててね」
キラースマイルプレゼントされました。
この人何者!???

