新さんの手がのびてきたかと思うと

逃げるまもなく捕まった



優しく抱きしめられる




「ひよ………聞いて」


「な、何をですか?」



緊張で噛んでしまう


「希さん、俺のお見合い相手だったんだ」


!!!!!



私の肩があがったからだろうか


新さんの私を抱きしめる力が強くなった




まるで私に大丈夫だからと言っているようだった




「隠したくないから言うよ。今度食事の約束がある」




驚いたけれど

今度は体が動かなかった




「希さんと、ですよね?」


「あぁ」