「村瀬さん、どうしたらリラックスできるかしら?私には以前のように接していただいてかまいませんよ」


にこっと新さんのお母さんはやさしく微笑んでくれた。


「はい」


返事をするもなおカチコチ

「……新さん、席、はずしてもらえる?」

「いいけど、ひよ、大丈夫か?」


「うん」
新さんのお母さんが望むのならば!!




不安が残る顔で新さんは部屋をでていった。




「ひよちゃん元気にしていた?」

名前、覚えててくださったんだ!!

「はい」

「会社はどう?楽しいかしら?」

「はい」


「あの頃みたいに話しましょう」

あの頃……きっと私が会社で前社長と新さんのお母さんと3人で話したときのことだろうな

まだ若かった。
だから礼儀もわきまえず話し掛けていた気がする

「……あの」

「はい」

「この度はお食事にお招き頂きありがとうございました。」

「あら。」

「つまらないものですがどうぞ」

私は持ってきていたモナカを差し出す


「ありがとう。あとでいただくわ」



うれしそうに袋を受け取る


「ひよちゃん。かしこまらなくていいのよ。」


「でも」


「新さんとのこともあるけど、私はあなたのこと気に入っているから。」

「////」



「そうね、あの人も喜んでいるんじゃないかしら」