サイド アゲハ





新くんは


知っているだろうか



私たちの気持ちを











村瀬ひよ  あたしのライバル




その子とついに会った



新くんの会社に来た目的

ひよちゃんに会うこと








どんな子か見ておきたかった




新くんは冷たくあしらうようなそぶりを見せていたのに




彼女は



そんな新くんを




女の子の目で見ていた








………落ちてる




さすが新くん





手はやいなぁ




「可愛い子だね」



「…どこが?」


「鈍感な新くんも可愛いよ」


「は?」


「あの子は新くんにメロメロだもんね
恋いするとやっぱり可愛いくなるみたい」



「残念。ひよには好きな奴がいるよ。俺なんかに興味ない」




よく言うよ


あんな顔、好きな人にしか見せないもん







「その好きな人って新くんのことだよ」




どうせライバルになるなら


新くんがお互いの気持ちを知ったうえで



戦おう






負けないからね




あたしは


新くんの横にたつ


あなたを押し退けてでもね