そこには赤で大きく、“大吉”と書かれていた。


「やったー!」


美南や男子たちが軽く驚くくらい、わたしは叫んだ。


「なーにー、あ、大吉だったんだ?よかったねぇ。」

美南は微笑んでくれた。


どうやら美南も大吉らしいが。


「あ、俺も大吉だ。」


後ろで聞こえた声に反応して振り向くと、桜井くんが嬉しそうに笑っていた。


「渕東も大吉?おそろいだね。」


(おそろい…桜井くんとおそろいかぁ…)


わたしはその笑顔と言葉に多少ノックアウトされながら、笑った。