「なんでうちは名前呼びなのー?美桜がかわいそうじゃん!」


「……結局どっちにすればいいんだよ!」


おぉ、的確なツッコミだな。


わたしがそんな男子に感心をしている間に、美南と男子がしゃべり始めた。


美南は基本、容姿もいいし面倒見もいいから、男子とよく絡んでいる。


そこに混ぜてもらう形で、わたしは桜井くんとしゃべれるのだ。


それに美南に応援してもらってるし。


これはいい企画だなぁ。



なんて思っていたら、いきなり声をかけられた。


「渕東。」


振り向けば、そこには桜井くんが立っていた。


「桜井くん…も、恋みくじ引くの?」


つい、気になっていたことが口から出てしまった。