車の中はあたしと陽の二人きり。 そういえば、最近二人きりになる機会がめっきり減った気がする。 家に帰れば、疲れて寝てしまうし。 学校ではもちろん無理。 城之内くんの目が光ってるし…… 「陽………」 何もないのに呼んでしまった。 「ん?」 「消毒して……」 「え?」 「城之内くんからキスされて、 まだ感触残ってる。 消してほしいよ……」 自分の口からこんな言葉がでるなんて 思わなかった。 陽も驚いている。 「礼、それ殺し文句だな……」 何かを堪えるようにして言った。