「………え?」 航の声が低くドスが効いてたもんだから思わず怯んでしまった。 「なっ、なんかごめん」 「好きな奴いるのか?」 さっきとは打って変わって切なげに私を見据えてくる。 「いやぁ。まぁ一応ね?」 なんで航にカミングアウトしてるんだろ? 「そっか...俺じゃそいつの代わりにはなれないのかな?」 私は航がこう呟いていたのを知らなかった。 *