「わざわざなんかすいません!」
「大丈夫だよ。で、話って?」
なんだか、緊張してきたよ。
落ち着け、自分。
「あの、その...
今日は本当にすいませんでしたッ!」
横で花由里も頭を下げてくれている。
「え?なんのこと?」
当の先輩は話が見えなくて困ってるみたい。
「高科先輩の家って華道の家元なんですよね?
そんなすごい人が持ってる花瓶割っちゃったんで...
私に出来ることあるなら言ってください。なんでもします。」
先輩は
「あー!花瓶のことね!
大丈夫だよ。気にしないで?」
なんて笑顔で言っている。
*


