sideレイン




父さんはあれから何も言わなかった。


いや、


言えなかった。


あたしが弱いから。


あたしは、人間が信じられない。


いや、


信じれないんだ…


あたしがまだ小学3年のころだった。


実は今の父、母、はあたしの実の親じゃない。


捨てられたあたしを拾ってくれた人だ。


あたしの家は貧乏でもなく金持ちでもなくただ、普通の家だった。


そんな普通の家にある出来事があった。


それは、


父さんの浮気だった。