ようやく辿り着いたスーパー。
中に入るとヒンヤリとした空気で一安心。
ポケットに入っていたハンカチで汗を拭いた。
「えっと…」
勢いで出てきたはいいけど…
お肉買ったらこの暑さでだめになっちゃうし…
野菜なら…
しなびちゃうかな…?
最終的に買ったのは缶詰や袋に入っているものだった。
会計を済ませまたあの灼熱地獄の中を歩くと思うと気が沈むけど、ここは気合で乗り切るしかない。
「よしっ!」
気合を入れなおしスーパーの外へ出る。
「あつ…」
「柚子」
え?
私、高野柚子(タカノユズ)。
とうとう暑さで幻聴が聞こえてきました…