わたしは目の前の彼に近づいて言った。

なんで話してくれなかったの?
わたしじゃ頼りにならなかったの?

彼は驚いている。

わたしね、今もこれを持ってるの。

財布から写真を出した。
ふたりで笑ってる小学生のときの写真。

わたしのが背がまだ高い。
今もわたしの宝物だった。

わたしは彼の頭に手を伸ばした。


こんなに背が高くなるまで待って、
やーっと幸せが来たんだよ。

追い抜かされていつの間にか、
わたしには遠い存在になって、
いつも見ているだけだったけど…

あなたよりわたしのほうが、

ずっと先に好きだったんだからね!