本当は、わかってるんだ―――。 この言葉が、何を示すのか―――。 そんなこと、本当は知っている。 それでも、儚い希望を捨てられない。 「奏太は、助かるんだから!ね、そうでしょ!」 私の言葉に、奏太は、にっこりとほほ笑んで見せた。 「海…―――」 奏太が、呟く。 本当は私みたいにいつも通りの大きさの声で言ったんだと思う。 でも、もう声を出す気力さえ残ってないんだ。 「――――――ありがとう」 私は、奏太の酸素マスクに耳を寄せた。