そんな僕達を見て せりくは笑ってこう言った。 「なんだよみんなそんな顔して。 あ、そーだゆり。 みんなで植物園に行こうか。 色んな花とか見れるぜ」 せりくがそう言うと、ゆりはたちまち笑顔になり、 「やったあ!せりくありがとうっ」 と両手を上げて喜んだ。 ゆりの腕には、痛々しい点滴のあとがうっすらと残っていた。