「なんでいるの」 僕は小さい声で聞いた。 さすがに寝起きに大きな声は辛い。 「昨日のことが嬉しくて、早く起きちゃった」 ゆりはえへへ、と言いながら少し照れた。 そんなゆりに微笑ましさを感じながら、僕はこう言った。 「わかった。とりあえず降りて」 僕の上に乗っているゆりは 昔からそういう 人の上に乗りたがる変な癖 みたいなのがあった。 でも今は…ほら、仮にも恋人同士なわけで…仮じゃないけど…。 するとゆりは「ぶーぶー」といいながら降りた。