あの花を何度でも愛そう






ゆりの顔を見ると
ゆりは眉毛を下げて
傷ついたように笑った。


その姿はか弱くて
今にもおれちゃいそうな
萎れたひまわりのようだった。



「そうだよね。だってみんこ、優しいし可愛いもん。
ゆりも男の子だったら付き合ってたな…えへへ」



なに言ってんだよ。

そうじゃない。
みんこへの好きは
友達としてだ。


この思いを口にしたくて
僕は口を開いた。


「そうじゃなくて…」
「あ…そろそろ帰らなきゃ。じゃあね」


そう言って
バタバタと階段を降り
ゆりは帰ってしまった。




そして、今日の夜はメールが来なかった。


ゆりが何を想っているのかわからないまま、その日を終えた。