「ねえいちや。ゆりを、いちやにあげるよ」 僕は戸惑いを隠せずゆりの方を見た。 薄暗くてよくわからない。 「意味、わかって言ってる?」 僕が確認すると、ゆりは大きく頷いた。 「…大丈夫なのか?」 「うん。なんともないよ」 その言葉を合図に、僕たちは1つになった。