「お前な、あんまり可愛いこと言うなよ。」

「似合わない?」

「うん。似合わない。」

「はぁーい。」


「うそだよ。俺が自分で歯止めが効かなくなるからだよ。」


隼人が私の正面にまわり、じっと見つめられる。

ドキンドキンと心臓が暴れる。


「ふっ……色気も可愛げもねぇ格好。」

「なっ!」

隼人は鼻で笑うとまた歩き出す。

「これは完全防備!完全防寒!文句あるならどうぞっ」

「別に。」