抱き寄せた私を一旦離すと、隼人は着ていたダウンジャケットのポケットから何かを取り出した。 「でもな、────────コレ、プレゼントするためだったんだよ。」 隼人が取り出したものは…… 「……ペアリング?」 「そ。莉央と初めて迎えるクリスマスだから、かっこつけてちょっとイイものプレゼントしたかったわけ。」 きらりと光るふたつのリング。 片方にはハート型の淡いピンク色をした石がついている。