「隼人、一緒に帰れないって……」 「あれは、担任に呼ばれたりで、」 「ウソつき!隣街の駅前で私、隼人のこと見たんだからね!……私服だったじゃん。」 あのときの光景を思い出して、また涙が溢れてきた。 私の涙腺は、涙が尽きるということを知らない。 「……見られてたか。」 「…っ…見ましたとも!いくら一瞬でも、私が隼人のこと見間違えるわけないじゃない!」 そう言って嗚咽を漏らす私を見て、隼人はニイっと意地悪げに笑った。 「そんなに俺のこと好きなの?」 「っ…!」