隼人は驚いたような顔をして、私のもとへとゆっくりと歩み寄ってきた。 「………莉央?」 「見ないでよっ」 顔を覗き込んできた隼人。 私は思わず顔を背けた。 はあっとため息をついて、隼人は私の足元にかがみこんだ。 「おーアレックス。久しぶり。」 わしゃわしゃとアレックスを撫でる隼人に、アレックスは幸せと言わんばかりにしっぽをぶんぶん振っている。 ……アレックスは、正直でいいなあ。 私も……会えてうれしいって、話しかけてくれてうれしいって、…ごめんねって、素直に言えたらいいのに。