「───────…莉央。」 ふいに前方から呼ばれた、私の名前。 アレックスにばかり気を取られていて、まわりが見えていなかった。 ……こんな女子力のカケラもない格好で、会いたくなかった。 けど、私はその声に心が震えて…… 目頭が、熱くなる。 「………っ……隼人っ…」