「ねぇ、榊原??あたしとはもう関わらないで。」
「榊原じゃねぇ。」
「あたしはもう2度と榊原とは関わりたくない。」
「俺の名前は『千里』だっ…………。」
切なげに呟く声。
「…………榊原、もうあたしは離れたい。」
痛い。痛い。痛い。痛いっ。
なんでよっ、やめてよ。
なんで今なの。
どうして今、あなたはあたしを求めるのっ。
「もう、遅いわ。全てね。」
軽く触れるだけのキスを頬にした。
「あたしはもう、あの頃のあたしじゃないわ。」
捨てたのよ、あの頃のあたしを。
あなたに隠れて泣いていた弱いあたし自身を。
もう『好き』という気持ちをあたしは自分から切り離したの。
もう2度と、誰かを愛したりしない。
愛したって、側には居てくれないでしょ??
夕希side end

