「千里!!!!ビックリさせないでよ!!!!」
「ゴメン、ゴメン。」
そう言って千里はあたしの頭を撫でた。
その懐かしい仕草にあたしの心は高鳴る。
「夕希??行こうか。」
そう言って、千里はあたしの手を取った。
「千里!?!?」
予想外の行動にあたしは思わず、千里の名前を呼んだ。
「ん??」
千里はあたしを見て、首を傾げている。
「あのっ………手っ………。」
あたしはなんとか口を動かしてそう答えた。
「………夕希は俺の彼女でしょ??周りに教えるため。」
そう言って、更に千里は手を握る力を強めた。
『夕希は俺の彼女でしょ??』
その言葉はあたしの心に鉛のように圧し掛かった。

