「でも…………夕希??」




実紗が気まずそうにあたしに話し掛ける。




「実紗…………言わないで??もう分かってるから。」




実紗が言いたいことは分かってる。





あたしはただ、千里との良い想いでが欲しいだけ。




告白された日のように千里があたしを見てくれたらそれだけでいい。




だから、今だけは考えたくない。




今日であたしと千里との関係が終わってしまうことを。




「実紗、いつも心配してくれてありがとう。」




あたしは一生懸命に実紗に笑った。




実紗にはこれ以上、もう心配なんて掛けたくなかった。




「夕希…………。」




「実紗、大丈夫だよ??あたしはもう大丈夫。」




それは実紗に伝えてるのか、自分に言い聞かせてるのか。





自分のことなのにあたしはよく分からないでいた。