あたしは重い口を開いた。
「あのね??一生のお願いなの。」
「一生の願い??」
「うん、今日の放課後だけでも良いから一緒にデートしてほしいの。」
「……………それだけ??」
少しの沈黙の後に千里がそう口を開いた。
「うん…………。」
あたしは千里の反応が怖くて顔を上げられないでいる。
「……………分かった。」
「えっ!!!!」
あたしは思いっきり顔を上げて千里を見た。
「良いよ、デートしよう。」
千里は笑顔でそう答えてくれた。
「うん!!!!」
あたしは千里と同じように笑顔で答えた。
それからのあたしは凄かった。
何をしても笑顔で居た。
「夕希、顔がニヤけすぎ…………。」
実紗は引いたように身体を仰け反らせて言う。
「だって…………頑張って千里を誘えたから………。」
さっきの千里の表情を思い出すとまた自然と口元が緩んだ。

