あたしはいつもしないナチュラルメイクをして少しだけ髪を巻いた。
「夕希~、実紗ちゃんが来たわよ~。」
「はぁぁぁい!!!!」
実紗には今日だけ一緒に行ってもらうようにした。
昨日、電話で千里と別れることを説明した。
玄関を開けるとそこには、ケータイをいじりながら待つ実紗の姿。
「実紗、遅くなってゴメンね??行こうか。」
あたしは微笑みながら言った。
「夕希!?!?どうしたのその格好!!!!」
実紗はあたしの姿を見るとその大きな瞳を限界まで見開いて驚いている。
「やっぱり……………変だった??」
あたしは素直に思ったことを聞いた。
「そんなわけ無い!!!!むしろ、かなり可愛いじゃん!!!!」
そう言って、いつもの倍の力であたしを抱き締めた。
「ッ苦しいよ~」
そう言っても、実紗の言葉は素直に嬉しかった。
最後にバイバイするならあたしの醜い姿なんて見せたくない。