「店長店長、今日はクリスマスイブというやつですよ」


「そのようですね。どうりで店が繁盛してるわけだ」


「あたし、この店でクリスマスイブ過ごすの3年目なんですけど」


「殿堂入りおめでとうございます」


「全然嬉しくない!」


「めでたいじゃねぇか。3年連続でクリスマスイブに俺と過ごせてるってことだろ。はい幸せ幸せ」


「投げやり!」


「幸せじゃないって言いたいわけか。そうかそうか」


「いや幸せですけど!確かに幸せではありますけどせっかくのクリスマスを結局労働に励んでるよあたし!これでいいのか女子大生!」


「お前な、クリスマスなんて所詮ただの平日よ?ちょっと世間がイルミネーションとかで無駄に浮かれて、オモチャ業界とケーキ業界、チキン業界がざわつくだけの平日。なにも特別なことなんてしなくていいんだよめんどくせえなイチャつきたいなら他所でやれ」


「店長完全に最後のところが本音でしょ。お客さんに対してなんたる暴言だよ」


「俺が働いてるのに目の前でイチャつかれたらイラつくだろ」


「それ店開けてる時点で諦めなきゃいけないところですから。」