愛し方もわからずに。








「そ、そういうんじゃないけどっ
まあそうなん…」



「俺、堕とす自信あるよ
アンタのこと」




あたしの焦って出した言葉は、千尋君の自信満々の笑顔によってさえぎられた



なんか、笑顔が黒い





この人は、笑顔の裏になにか闇を抱えてる
…そんな気がした



「千尋君は、どんな闇を抱えてるの?」




彼は心底驚いた顔をすると、あたしを無言で部屋の外に連れ出した





そして、あたしたちは非常階段に座った