話がすぐに終わらないと思った篤希はカメラを肩にかけて夜景に背を向けた。
海との境にある手すりに背中を預けて電話に集中する。
容赦なく吹き付ける冷たい風に肩をすくめた。
ようやく自分が強風に吹かれていたことに気付いたようだ。
風の音で相手の声が少し聞こえにくい、篤希は耳に強く押し当てて会話に集中した。
「いま外にいるから。…無理だって、すぐには行けない場所。」
期待した答えを貰えずに相手は食い下がっているようだ。
それかその答えを信じたくないらしい。
電話の向こうで何処にいるのかと問いかけがあった。
「お前、何処にいるんだ?」
聞かれて一瞬言葉がつまる。
視線をずらせばそこにあるのは真っ赤なシンボル、ポートタワーが建っていた。
紛れもなくここは。
「…神戸。」
そう篤希が口にした瞬間、遠くで船の汽笛が鳴った。
いいタイミングだ。
よく冷えた空気は電話の向こうまでその音を伝えてくれたらしい。
まるで信憑性のある証拠品を突きつけられ、息を飲んだ雰囲気が伝わっててきた。
その効果はバッチリ電話の相手である村木雅之にあったようだ。
海との境にある手すりに背中を預けて電話に集中する。
容赦なく吹き付ける冷たい風に肩をすくめた。
ようやく自分が強風に吹かれていたことに気付いたようだ。
風の音で相手の声が少し聞こえにくい、篤希は耳に強く押し当てて会話に集中した。
「いま外にいるから。…無理だって、すぐには行けない場所。」
期待した答えを貰えずに相手は食い下がっているようだ。
それかその答えを信じたくないらしい。
電話の向こうで何処にいるのかと問いかけがあった。
「お前、何処にいるんだ?」
聞かれて一瞬言葉がつまる。
視線をずらせばそこにあるのは真っ赤なシンボル、ポートタワーが建っていた。
紛れもなくここは。
「…神戸。」
そう篤希が口にした瞬間、遠くで船の汽笛が鳴った。
いいタイミングだ。
よく冷えた空気は電話の向こうまでその音を伝えてくれたらしい。
まるで信憑性のある証拠品を突きつけられ、息を飲んだ雰囲気が伝わっててきた。
その効果はバッチリ電話の相手である村木雅之にあったようだ。



