☆ダブル☆ラブ☆ゲーム

「俺なぁー、ホントは元バスケ部だったんだよ」



「えっっ!?」



私は心底ビックリして顔を思いっきり真哉の方に向けた。



元々背が高いし体格いい奴だなーとは思ってたけど



まさか本当にスポーツやってたなんて思っても見なかったよ。



だってハッキリとスポーツは嫌いって前に言ってたし。



「なんか同情されんのとかウザかったから言わなかったけど、中三の頃に部活でやってたバスケの試合中に、コート近くにいたマネジャーにボールが飛んでったからかばったら大転倒してさぁ。打ち所がちょっと悪くて入院しちまってさぁ~。そのマネージャーつうのがあの女なんだけど、俺がバスケで世界行く夢知ってたから責任感じまって自殺未遂起こしてさぁ。それからなんか邪険にできなくて今でもつるんでるってワケ」



そう一気に話すとペットボトルに口をつけてゴクゴクと飲みだした。



私はビックリして言葉を失った。



「そんで怪我のせいで最後の試合に出れなくなってバスケとは疎遠になったってワケ。でもこの高校選んだのはやっぱバスケが強いからなのかなぁ・・・。すっかりなまっちまった体見てっとまたやろうなんて気起きねーけど・・・なんでかな」



真哉が力なく笑い、フタを閉めた。