寂しがり魔法使い。
ファンタジー
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月月子/著
- 作品番号
- 833413
- 最終更新
- 2012/12/22
- 総文字数
- 1
- ページ数
- 1ページ
- ステータス
- 未完結
- PV数
- 4
- いいね数
- 0
何事も成せばなる、成さねばならん。
死んだ、母親がよく言っていた。
現在進行形で反抗期の俺にとって母親なんかはどうでも良くて。
“母親のうるさい戯言”。
その程度の考えだった。
はっきりと、忙しかった母親との思い出という産物がない。
それも母親に反抗していた要因なのだろう。
母親に甘えられないという幼きながら導きだした答え。
ああ、甘えちゃ駄目だ。
強く、強く。
少年漫画の主人公のようにではなく、社会的に。
愛を知らない人は間違った方向へと歩き出す。
俺は一人立ちしなきゃ。早く、早く。
お母さんに迷惑かけちゃう。
俺はお母さんにとって“いらない人”だから。
間違った答えは様々な事件を呼び起こした。
「ねぇ、君、魔法使いにならない?お姉さんが手伝ってあげる」
美しい顔の魔法使い。
美しく半月状に大きく口を開け、醜い顔になるほど大きく開ける。
「いいよ、なってあげる。まず、殺す魔法を教えてほしいな?」
俺が最初に使った魔法は“母親を殺す”この魔法だった。
…ーごめんね。でもお母さんに振り回されるのはごめんなんだ。
やっぱ“成せばなる”んだね。
俺が愛を知った時、この物語は幕を閉じる。
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