陽生がソウルダイナーで最後の挨拶をしてから数日後、晴斗はいつもの様にタラタラ学校へと向かっていた。


あの後、2人は口もきかなくなり、気を利かせた仲間達が自然と離れて行っても、手すらつなごうとはせず、マンションの前で無言のまま別れている。


いくら後悔しても後悔し足りない彼は、ドンヨリした気持ちを隠そうともせずに学校へ向けて足を運ぶ。


「おー、フラれ男! 」


道が混んでいたため、珍しく遅い登校をして来た虹太がベンツのサンルーフを開けて顔を出しても、晴斗は答えない。


「オラオラ! 早く行けよ! そこのベンツ! 」


クラクションを鳴らす三次の軽トラ。