僕は


本当の父親の顔を知らない

今の父は僕が五歳の時母が再婚した相手だ


二人の弟がすぐ生まれ


僕は母親を取られたようで辛かった


だから僕はたくさん友達を作って遊んだ


でも泣き虫だった僕はいじめにもあった


強くなりたくてサッカーを始め

東京へ来た今も続けている

六年前のあの日僕は


勇気をだし父に「東京へ行きたい」と頼んだ


父は心よく賛成をしてくれ

「自分で決めた事は最後諦めずに頑張れ」と言ってくれた


嬉しくて涙がこぼれた


泣き虫の僕はこの先どれだけ涙を流すのだろうか? 

中学三年の卒業の年


初めて


人前で歌い気持ち良かったのを今も覚えている


母がビデオカメラを持って来たのには照れ臭く


恥ずかしさのあまり知らん顔をした


中学時代のあの頃は


親のいう事がうるさかった

何を言われてもウザかった

悪い事をして父親に殴られた時


目が覚めた思いがした


叩かれた頬が痛たくて


二度と悪い事は出来ないと思った


母が泣いている 


『母さん父さんと出会えて良かったね』


僕は一人東京行きに乗った