開けかけたドアを ふいに閉めた。 「クッキー どうだった‥?」 かわい子ぶって あいつに聞いてる永井詩織 「上手かったよ、 ありがとね!」 「本当!? 嬉しいー!」 そんなに嬉しいもんなのかな、 好きな人に 「おいしかった」 って言われる事が。 うちには さっぱりわからない。 2人の声がしなくなったのを確認して ロッカー室を出る。 「おい!」