魔法都市



「でも水城さんのおかげです!」

「奏がいると仕事が早く片付くよなー」

圭斗が頭の後ろに手を組みながら言う
華澄たちも圭斗の言葉に、うんうんと頷く

「あはは…そりゃどーも」

苦笑いする奏

「とりあえず洸さんたちに報告しに行くか」

「そうだね。咲哉くんも行くでしょ?」

「はい!」

二人同時に返事する

「……」

「奏?」

奏の様子に圭斗が話し掛ける

「……あとから行くから先に行ってて」

「…?あぁ、わかった」

四人は先にMEEOの本部へと向かう

「出て来なよ」

「見つかったか…」

奏が一本の木のほうに声を掛ける
木の陰から出てきたのは蓮斗だ

「…なにしてんのよ」

「仕事に決まってんじゃん」

「こんな人がたくさんのいるところで?」

「まぁな」

奏は蓮斗が何を言いたいかなんとなくわかったらしい

「とりあえずボクたちも本部に行こうか。洸さんとマナさんに報告があるし」

「わかったわ。でも、いまは咲哉くんたちが居るけど」

「みんなが帰ったあとで大丈夫だよ」

「そう」