灰色フラワー





「はぁ…」




大きなため息をつきながら、作業台に散らばった、葉やら茎やらを片付ける。


わたし、何してるんだろう…。




「青山さんのことなんて、わたしに関係ないのに干渉して…」




私情を持ち込んで、接客業として絶対やっちゃいけないことじゃん。


もう一度ため息をついたとき、




「いた…っ」




茎を触った手を思わず離す。


右手は、棘が刺さったのだろう。 血がぷくりと溢れていた。




……ばかみたい。


拭くのもめんどくさくて、指に加えたら、鉄の味が思ったより苦くて。


思いっきり顔をしかめた。