中身は空っぽかもな……



店長の腕の中で深い溜め息をつくと、何か悩みか?…と聞いてくる。


その言葉に、自分が今危機に陥っていることを思い出した。


店長の腕を振り払い睨み付け、結婚してないことを話した。


どこか鈍いとは思っていたけど、ただ単に人の話を聞き流して消去していくお気楽な性格だと、今回のことで痛いほどよく理解出来た。


そうなの?…と不思議そうな否、間抜けそうな顔で、一言で片付ける。



そうなの?……それで済む問題か!



オレの給料どうなるの?



店長に再度求めたが、前借りってことなら出すよ、と意味不明なことを言って、反省の色も見せず給料を支払うつもりもまったくない。