顔を見合わせて、二人でちょっと微笑んで。 荷物を持ってやろうとして、指輪を握り締めたままだった事を思い出した。 「なあ、香澄。俺、雰囲気とか作るの苦手だからさ、もう今でいいかな…」 そう前置きすると、香澄はちょっと首を傾げて何が?という表情をする。 「とりあえず、リビングに行こう」 香澄とリビングに行き、荷物を置いて、ケーキは冷蔵庫に。 「座って」 二人で向き合ってソファーに座って、話を切り出す。 「香澄。俺と結婚してくれ」