「大丈夫~? かかちゃん…?」

「な、なんか…ド、ドンマイ…??」

「うぅ… もう、穴があったら入りたいよぉ・・・・。」

・・・・なんかさぁ・・・・。

あのくそ上杉の事考えててクラス中の人たちから痛い目で見られるあたしは何なのよ・・・。


嫌だぁ・・・・。

消えてなくなりたい・・・・。

「はははっ!!! お前馬鹿だなぁ~」

ぬ?!

あたしはたぶん今まで生きてきた中で一番怖い表情をしてその声の持ち主の方を睨みつけた。

「ああん?!」

だが、その声の持ち主は全く動じることなくただあざ笑うかのように言った。

「だってよぉ…!! 何考えてたんだ、あん時。 マジウケるわ。 好きな人との妄想か?! うへっ!!」

はい、もちろん声の持ち主は上杉です。


蛍が がんっ!!! と大きな音を立てて椅子から立ち上がった。

「ちょっと!! あんた何言ってんのよ!! はり倒すわよ!! あたしの筋力に勝てる人なんてこの学校にいないんだから!! 男子でさえよ!!」

蛍カッコいい!!!

最高!!! やっぱ、モテるだけあって頼れる子だわぁ~・・・

「あのねぇ、あたし好きな人もいないしそういう趣味ないですから!!!」

「でもよ、たった40人弱の中で恥かいただけだぜ? そんなに落ち込むことなくね??」

「女にはいろいろ事情があんのよ!!! いつもテキトウな男にはわかんないことだらけ~」

そう、あたしも一応女なの。

女の子じゃなくてもわかる人もいるだろうけど。

「意味わかんね。」

「まぁまぁ、みなさん~ そう熱くならないで~?? 上杉くんはたしかに口がちょっと悪かったけど、言い方良くしたらきっと慰めになるよぉ~。」

何能天気なこと言ってんのよ、なるみ・・・・。

いいね、そういう前向きなこと考えられて・・・。

「おおっ!! いい事ゆうじゃん、お前!! 俺お前気に入ったぞ!!」

上杉は がしっ!! と掴んでゆさゆさとゆすった。

身長が多分180はあるデカイ男は、当然力も強く、なるみは目を回してた・・・。

「ふぇぇぇぇぇ・・・・・」