SILVERBUTTERFLY

5分くらい歩いたところで、優はスーツの男(多分先生)に声を掛けられ足を止めた。
それと同時に私も足を止める。
ふと、足元を見るとブーツの紐が解けていた。
その場で直しても良かったけど、今はスカートだから、どこかに座って直したくて良い所が無いか探る。
消火器の入れ物が10m位前にあったのを思い出し、そこへ戻ろうと体の向きを変えた。
が、優が居なくなったせいか、カラフルな頭の奴らに囲まれた。
「ねぇ、何で君みたいな子がこんなとこに居んの?」
「うわっ超上玉じゃん!」
「こんな美人見たの久しぶり~」
えっと、なんか白、オレンジ、黄緑の順に話しかけられた…。
まぁ、興味無いからもちろんシカト。
「ねぇ、聞いてる?」
「黙っちゃって~」
黄緑と白ウザい…。
殺気を出して睨もうと思った瞬間...


「ねぇ、何やってるの?」
後ろから聞き覚えのある声がして、振り向くと笑顔の優が経っていた。
笑顔…だけど、正直背後から物凄いどす黒オーラが見える…。
「「「すっ優さん!!」」」
三人は声を揃えて言うと、一気に顔色が悪くなった。
「お前ら、俺が連れてるって知ってて手、出した?」
優が問うと、
「「「ちっち違います!!すいませんでしたぁ!!」」」
そう言って風のように去って行った。
すげぇ…。