「………」
声がした方に無言で振り向くと、そこに居たのは17…6位?の長身な細いがしっかり筋肉のついた、整った、顔立ちの綺麗な男が微笑みながら立っていた。
凄く優しい笑み…英国の人見たい。
「女の子一人でどうしたの?こんな所に来たら危ないよ?」
やっぱり、“ジェントルマン”て感じだ…。
でも、女の子一人…とか危ないとかどういう意味だろ?
この時間、女は立ち入り禁止…とか?そう言えば校内に入ってから一人も女子見て無いな。
「…理事長室ってどこ?私、そこに用があるの」
「ああ、理事長室ね…ここ広くて迷うでしょ?口で説明するのも難だから、案内してあげるよ」
「…良いの?」
「女子だけじゃ危ないしね、じゃあ行こうか」
言われた通り付いていくと不良が溜まっている廊下にしたらスイスイ行ける…前を見ると、彼が進むに度に不良たちが道を開ける…。
そういえばさっきから気持ち悪かった視線もいっきに消えた。
一体何者?
それと、どうもさっきからあの作り笑いが気になる…ばれてないつもりだけど違和感があり過ぎ。変な…いや、悪い奴じゃないと思うけど…。
あ、名前知らない。
「…名前は?」
一瞬凄い驚いたような顔をしたがすぐに、
「ああ、俺は雪舞優(Yukimai.Suguru)君は?」
またあの愛想笑いをする。
気になる…。
「私は如月麗(Kisaragi.Rei)高1」
「ふ~ん、麗ちゃんて呼んでも良い?」
「別にいいけど…」
優に問いかけにそう答えた。