高校1年6月

転入にしては変な月だ、新入生ならまだ入学して2ヶ月しか経ってない。
そんな事私だって知ってる、この転入が変だって事位。
でも、仕方無いんだ…私にだっていろいろ事情があるのだから…。


ここは凛響高校、噂では元男子校で現在でもひどく荒れている不良高校らしい。
普通ならこんな所には入らないが、色々ある事情から知り合いのいるこの高校へ行かざる負えなかった。
まぁ、その知り合いが誰なのかは、私もまだ知らされてないんだけど…。
校内に入ると落書き等は見当たらず、一応私立だけは有ると思う。
でも、やっぱり不良高校とだけあってあちこちに色んな色した髪の奴らが集まっている。
でもそんなの見慣れ過ぎて…しかも可愛い位だから笑えた…。
・・・だけど、
「………?」
なんか変だ…ううん、物凄くおかしい。
私が歩くたびに異様なほどの視線が向けられる…しかももの凄く奇怪な…。
しかも、決まってボソボソ喋りまたこっちに目を向ける。
気色悪い…いや気分が悪い………やっぱり気持ち悪い。
…私が変なのか?
いや、そんな事は無いはずだ、あの銀髪は面影が無いほど黒くしたし、髪だって普通の高校生みたく真直ぐだ(長くもされた)し。
服だって、ちょっと着崩したけどだいぶまともなはず…だけど?
見た目は普通なはず…。
何でだ……?
「君、正気?襲われたいの?」