Love Again【番外編集】

「うん。いつもすごく優しいよ」




『そっか！ふふ…本当に大事にされてるんだね。


もしこれから先意地悪されたり、イヤなこと言われたりしたときの仕返しの方法教えてあげるよ！』




し、仕返しって。




「え？いいよ。そんな怖いことしたくないし」





そう答えたらちょっと残念そうな顔をされた。




『残念！私が仕返しするより愛夢美ちゃんにされた方が護も堪えるかな？って思ったのに。

じゃあさ、護の弱点教えてあげるね！こんど試してみて？』




なんだか嬉しそうに近寄ってきて内緒話をするように私の耳元に手で囲いを作る。




『おい。何企んでる？』




いつもよりもちょっと低くて怖い声で、有紀ちゃんの首根っこを掴むようにして私から引き離したのは護くんだった。




『俺の悪口とか吹き込もうとしてただろ？』




そう言って有紀ちゃんの頭をグリグリとしてる。






……さっきからずっとこんな光景ばっかり。




私にはそんな風にじゃれ合ってくれないのに。


いつも私を見てくれてる護くんの目には有紀ちゃんばかり。




私を見てくれてない。




もうこれ以上見ていたくなくて逃げるように席へと戻った。