Love Again【番外編集】

それを手に取り眺める誠。その手は少し震えていた。



「これで信じてくれた?…誠とは…もう会わない。」



会っちゃいけなかったんだ。こんな風に話なんてするべきじゃなかった…




その後はずっと無言で…頼んでくれた抹茶アイスも溶けて液体となっていた。



『…出よう。』




立ち上がり出口へ向かう誠の背中にごめんねと心の中で謝った…




店を出て、立ち止まる誠に私は、戸惑いながらも声をかけた。




「じゃあ、私、行くね。」



『…やっぱり俺…諦められないよ。』




俯いてた誠が顔をあげて私の肩を掴む。




『結婚して間もないんだよな?』




「そうよ。」



『相手の男が好きで結婚したんだよな?』




「…そうよ。」



『それならっ!…どうしてあんな顔して歩いてた?』



「…あんな顔!?」




『俺が声かける前の奈緒の顔…結婚して幸せな顔には見えなかったよ。結婚して間もないんなら…なんであんなに思い詰めた顔してた!?』




力を込めて私の肩を揺する誠に私は何も言えなくなってしまった…