Love Again【番外編集】

紙袋を持っておもむろに立ち上がる。



『さ、紗英!?』


真理の問いかけにも答えない。



ただ俺を真っすぐに見てくる。





『…直…樹の…』



「さ…え…?」


『直樹のッ…馬鹿ぁっ!!!!』




バシッ。




思い切り紙袋を投げ付けられる。俺の腕に当たり落ちてく紙袋。



『あっ!紗英ッ!!待って!!』



走り去る紗英を追い掛ける真理。




その場には俺と、落ちたジャージと、
投げ付けられた紙袋が寂しく取り残された…






何だよ…たかが紙袋…落とした位であんなに怒らなくてもいいじゃん…




足元に落ちてる紙袋を拾い上げる。



フワっと甘い香りが中からした。



何だ?と思って中身をみると、少し大きな箱…からはみ出した茶色い物体。



蓋を開けて見るとさらに甘い香が鼻をつく。



…ケーキ??