Love Again【番外編集】

『あッ…』


紙袋は逆さまに落ちて、横に倒れた。中からはみ出るジャージ。



「わ、悪ぃ…」


拾おうと屈んで手を伸ばす。



『触らないでッ!!』



あまりにもデカイ声で叫ぶ声に体がビクッとなる。




そしてしゃがみ込んでジャージを放りだして紙袋の中を見る紗英。駆け寄る真理。




俺からは2人の体で紙袋の中は見えない。



『…ぐすっ…』
『さ、紗英…ま…まだ手直し出来るよ!!ほらっ崩れた部分取ってさ!?』



泣き始める紗英に声をかける真理。



『も…無理だよ…っ…』



ハラハラと流れ落ちる紗英の涙に、完全に固まる俺。


『紗英〜な、泣かないでよ…私も手伝うから…』




けど、両手で顔を覆って本格的に泣き始める紗英。



やっと、泣かせたのは俺だと悟り声をかける。



「さ、紗英…わ、悪かっ…」



俺の声にぴくっと反応して顔をあげた紗英。


その目からは涙が零れ落ちてて、下から思い切り俺を睨み付けてた。



その目に何も言えなくなる。